
毎日書道展、書道芸術院審査会員で、蛍雪書道会(辰野町)副理事長の書家、青柳明華(本名・啓子)さん(77、安曇野市堀金烏川)は、同書道展を代表する女性書家が最新作を披露する「現代女流書100人展」(16~20日、東京・日本橋高島屋SC)に初出品する。出品書家に選ばれ、「またとないチャンス」と挑戦した。
漢字、かな、近代詩文書、大字書、篆刻(てんこく)、刻字、前衛書の7部門。青柳さんは大字書で、縦135センチ、横105センチの紙に、「乱」と草書で書いた。
題材は「乱」の他、「鳳」「極」「洲」を計200枚ほど書き、「一番リズムよく動きがある字が書けた」と「乱」を選定。4時間半かけてすった青墨に水を入れ、さらに長年寝かせた宿墨(しゅくぼく)を混ぜ、穂先の長さ23センチ、直径4~5センチの筆で書いたという。「大字は、集中力と瞬発力。線とにじみの調和、線の強さ、さらに余白の美しさを考えて書いた」
青柳さんは4歳で書道を始めた。毎日書道展審査会員になった翌年の2018年、現代女流書新進作家展に出品したことはあるが、100人展には初めて選ばれた。
青柳さんは「紙と墨との相性、墨のでき、にじみの度合いなど、なかなか満足できる字は書けない。ゴールはなく、一生勉強という気持ちで向かっている」と話す。