
塩尻市の塩尻西部中学校1年生(74人)が、本年度の総合学習「ふるさとぶどう学」で、ワイン醸造で出る搾りかすや剪定(せんてい)された枝など、市特産のブドウの廃棄物を有効利用して新製品を開発した。市内の店舗で展示し、一部は販売もする。
開発したのは、果汁を搾った後に残る果皮などで作ったせっけんと、剪定(せんてい)枝を用いたボールペンとリース。製造に地元の事業所などが協力し、せっけんは肌に優しいコールドプレス製法を採用。ボールペンとリースは、さまざまな形や温かみが特徴という。
同校1年生は例年、「塩尻産ブドウのファンを増やそう」と、校内のブドウ園で育てた果実でジャムを作り、文化祭で販売してきた。加えて本年度はSDGs(持続可能な開発目標)を視野に入れ、地域振興・観光誘客を支援する「リクルートじゃらんリサーチセンター」(東京)などの助言を受け、新製品を開発した。
発表会を9日、校内で開き、「コンセプト」「動画」などのチームで取り組んだ生徒らは、「何を一番アピールしたいか考えた」「協力の大切さを学んだ」などと感想を述べた。
家族がブドウを栽培している塩原江梨花さん(13)は「剪定枝に初めて興味を持った。リースに生まれ変わってびっくり」。石井一(かず)惇(あつ)さん(12)は「商品を覚えてもらえたらうれしい」。
無印良品ツルヤ塩尻広丘(広丘堅石)で18日~3月1日に展示し、せっけん(300円)約50個と、ジャム(190グラム入り500円)約100瓶を19日午前10時~正午に販売する。