ツキノワグマのフルコース

塩尻市奈良井の宿泊施設「BYAKU Narai(ビャクナライ)」が、冬季限定でツキノワグマのフルコース料理を提供している。木曽の猟師が狩猟から解体まで手がけた熊肉を仕入れ、バラエティー豊かな料理に仕上げた。
薄くスライスした肉をしゃぶしゃぶで味わう「熊鍋」や、熊肉の赤ワイン煮込み、熊の手や心臓などの希少部位を用いた料理など8品と、デザートを用意。冬眠前の脂がのった熊肉で、臭みがなく上質な脂のうま味が特長。初めての人でも食べやすいという。
熊肉は、木曽で唯一のジビエ(野生鳥獣肉)解体処理施設を営む百田健二郎さん(75、上松町)が提供。地産地消にこだわる百田さんと、「木曽の食文化を発信したい」というBYAKUNaraiが共感し、熊肉を生かしたメニューを開発した。
木の実や蜂蜜など、熊が食べるものを熊肉と組み合わせるなど工夫を凝らし、料理はレストランの友森隆司シェフ(44)が対面で説明しながら提供する。
「自然の恵みと偉大さや、猟師に感謝。熊肉料理が木曽の冬の風物詩になればうれしい」と友森シェフ。
4月中旬まで。ツキノワグマ特別料理宿泊プランは、1日6人限定で1人5万9400円から。ディナーのみも可能で、料金は1人3万3000円(日~木曜のみ、3日前までに要予約)。