松糸道路の盛り土の影響は

美しい景観を後世に 矢口さん写真展

大町市の「大町の風景を愛する会」代表の矢口政治さん(76、平)は31日まで、「大町の生活目線風景展」をギャラリーねむの木(大町)で開いている。地域高規格道路「松本糸魚川連絡道路(松糸道路)」の同市街地区間の3ルート帯案沿いの風景写真を展示。盛り土を伴う建設計画の景観への影響が、視覚で伝わるようにした。
展示しているのは矢口さんが市内で撮影した70点余。写真の上にテープを貼ったり、厚紙を当てたりし、盛り土によって遮られる景色が分かるようにした。
矢口さんは、自宅周辺などから見える北アルプスの山並みの素晴らしさに引かれ、以前から写真を撮影。この風景を題材にする画家や写真に撮る観光客らが多いことから、画家の作品も紹介しながら世界に誇る景観と、盛り土の影響を伝えようと展示を企画した。
「(松糸道路の)建設には大賛成」という矢口さんだが、景観に影響を与える盛り土案には疑問を持ち、「既存道路を高規格道路として改良整備しては」という立場。「これだけの景観は大町だけでなく県、日本の宝。大勢に見てもらい、後世に自慢できる整備をしてほしい」と話す。
午前10時~午後5時。矢口さんTEL090・2403・4308