映画上映で考える「命の値段」

塩尻市の映画館「東座」(大門四番町、合木こずえ社長)は9日、アクサ生命保険松本営業所塩尻分室(大門一番町)責任者の今井美由姫さん(64、松本市寿豊丘)の講演会を開く。米同時多発テロ後の補償金算定の困難を描いた「WORTH(ワース)命の値段」上映(同8~28日)に合わせ、命の価値や、残される人たちへの保障を考える。
「WORTH―」は、2001年9月11日のテロ被害者と遺族に、補償金を分配する国家事業で、金額を算出する難題に挑んだ弁護士らの実話。
合理的なルールで計算しようとする政府や経済界に対し、貧富や同性婚カップルなどの違いはあっても、命の重さは同じと考える遺族の苦悩。弁護士らは厳しい批判を受けながら課題とどう向き合い、使命を全うしようとしたかを描いた。
「事実なのに、ドラマのような展開に衝撃を受けた。自然災害や犯罪被害が多い日本で、身近な問題として考えてほしい」と合木さん。法律と生命保険の両方に詳しい今井さんに講演を依頼した。
今井さんは映画を解説し、日本における災害補償金の実情や、生命保険の選び方などを話すという。
講演会は午後2時10分から。映画の鑑賞券(電話予約で一般1500円など)持参で聴講できる。事前の申し込みが必要。上映時間など問い合わせは東座TEL0263・52・0515