二人でスポーツジムオープン 「男の約束」を実現

将来、二人で仕事ができたら─。約9年前の就職試験で初対面した、ともに松本市出身で理学療法士の山本葵さん(34)と百瀬優規さん(31)は、当時、お互いが抱いたこの夢を実現させ、同市蟻ケ崎4にスポーツジム「カラダのメンテ」を開いた。「体づくりのプロ」と自他共に認め、「豊かな人生づくりにも貢献したい」と意気込んでいる。
2014年、相澤病院(松本市本庄2)の就職試験の会場で山本さんと百瀬さんは出会った。「お互い合格するといいね」と言葉を交わした。次に顔を合わせたのは、部署は違ったが職場となった同病院だった。
「何となく馬が合った」と、プライベートでも付き合うようになり、飲みに行った際などは、将来を熱く語り合った。「いつか一緒に仕事をしよう」。こんな思いを共有するようになるまでに、時間はかからなかった。

山本さんは順天堂大(東京都)3年時に理学療法士になるための4年制の専門学校に通い始め、卒業後、相澤病院へ。一方、百瀬さんは高崎健康福祉大(群馬県)を卒業して同病院へ就職した。
山本さんは18年から、スケートのショートトラック日本代表チームのトレーナーになり、北京五輪やW杯などに帯同し選手の体をケア。百瀬さんは「レベルの高いトレーナーになりたい」と、19年に同病院を退職し、オーストラリアに2年近く留学した。体づくりを基礎から学び、帰国後はボディービルコンテストのカテゴリーの一つ「フィジーク」に取り組み、自ら体づくりを実践している。
夢を共有した後、別々の道を歩んで実力を蓄えた二人。21年に改めて将来について確認し、経験を生かせる仕事としてスポーツジムの開業を決めた。
山本さんは「体づくりのプロとして老若男女の人生をサポートしたい」。百瀬さんは「自分のできることとお客さんのニーズを合わせたい」と語る。
カラダのメンテTEL0263・87・3087