
ジョギングしながらごみ拾いを行う「プロギング」のイベントが8日、安曇野市の豊科南部総合公園周辺で開かれた。老若男女20人余りが参加し、体を動かしながら環境をきれいにするという北欧発祥の活動を楽しんだ。
プロギングは、「拾う」というスウェーデン語の単語「plocka upp」と、ジョギングを掛け合わせた造語。日本では、数年前から実践する人が増え始めた。
今回は、市内で定期的にごみ拾いをしている寺島めぐみさん(41、同市穂高)が、愛知県で活動する「プロギング知多」の皿井一之さん(48)を招き、初の「プロギング信州」と銘打って開いた。
参加者は公園を出発し、ジョギングしたり歩いたりしながら、道路脇のごみを探した。拾った物は、他の人が持つごみ袋に入れるのがルール。受け渡しをきっかけにコミュニケーションが生まれ、参加者たちの雰囲気がほぐれていった。
ごみを見つけると「ナイス」、袋に入れると「サンキュー」と声をかけ合う。和気あいあいと過ごした1時間ほどで、空き缶やペットボトルなど5キロ余りが集まった。
皿井さんは「ごみ拾いはきりがなく、1人で続けるのはつらいときもある。イベント化し、楽しむのが一番」と話す。
親子で参加した赤羽信介さん(48、松本市神林)は、普段は河原でごみ拾いをしているという。「いつも黙々と拾っているが、今回は動きが多かった。新鮮で、疲れました」と額の汗を拭った。長女の美月さん(8)は「みんなとしゃべりながらで、すごく楽しかった」。「運動会みたい」と笑顔を見せた参加者もいた。
寺島さんは今後、「プロギング信州」を定期的に開く予定。