
松本市奈川の住民らでつくる会社「ふるさと奈川」は、地区の歴史や地図をまとめた散策マップ「奈川歴史街道」を作った。表面には縄文~平成の歴史年表、民話や民謡、祭りなど奈川地区の無形文化を、裏面には同地区の地図を載せた。
歴史的建造物や石碑、史跡などを見やすい色別にし、「歴史を感じてもらいたい」とイラストや説明などにこだわった。A2判で、折り畳んで持ち運べる。
マップは、明治から昭和初期にかけて、飛騨地方から諏訪地方の製糸工場へ出稼ぎに歩いて来た工女をしのぶ「野麦峠祭り」がコロナ禍で3年中止となり、それに代わる歴史文化の伝承を|と製作。
載せた情報は、2013年に発足した「歴史文化調査隊」が調べた歴史や文化財などの資料を基に、当時の同隊隊長で、現在は住民による地域づくり協議会「ふるさと奈川をおこす会」会長の勝山裕康さん(70)が監修した。
勝山さんは「奈川地区には大きな観光施設はないが歴史は深い。地図を見ながら散策してもらえたら」、同社観光交流部の一志千春さん(48)は「作っている中でも新たな発見がいくつもあった。歴史や文化に興味がある人はぜひ手に取ってほしい」と話している。
3千部作成。地域のそば店や宿泊施設、地域づくりセンターなどに置く。ふるさと奈川TEL0263・79・2125