古民家「ほしのむら」は心の居場所

「ほしのむら」へようこそ!安曇野市や松川村などの男女が、同市穂高有明にある築約150年という古民家を舞台に、自分らしさを取り戻したり、人とつながったり、生きる喜びを感じたりすることができる場をつくろうと、力を合わせている。
安曇野市の小川忠彦さん(56)、佐藤友香さん(39)、さやかさん(38)姉妹、松川村の山本健太郎さん(27)らが中心。古民家を所有する小川さん以外、県外からの移住者だ。
使われていなかった古民家の居心地の良さにほれ込んだ人たちが、再生を決意。昨年夏から片付けを開始、4月22日にはクラフト作家らが出店し「はるかぜイチバ」を開いた。考えるのでなく、感じるままに─。心の居場所にしたいと張り切る。

協力を得て準備初マルシェ開催

安曇野市穂高有明の築約150年という古民家「ほしのむら」。延べ床面積約200平方メートルと広い。4月22日には、初のマルシェ「はるかぜイチバ」を開催。ワークショップ、アクセサリーや洋服の販売、カウンセリングなど11のブースが並び、家族連れなど50人以上が訪れた。
「ほしのむら」の中を探検する人、のんびりと座って時間を過ごす人、庭でワークショップを楽しむ人など、それぞれの過ごし方を楽しんでいる。家族3人で訪れた木場啓之さん(57、池田町会染)は「古い建物は味があって好き。雰囲気が良く落ち着く」。パーソナルカラー診断などの「スタジオ・カーラ」を出店した唐澤美智さん(58、伊那市)は「祖父母の家がちょうどこんな感じだった。古くていいものを後世に伝えてほしい」などと話した。
2年ほど使われていなかった古民家。所有者の小川忠彦さんとセラピストの佐藤友香さんが出会ったことで、再生への道が開けた。佐藤さんは一目見て、その雰囲気や居心地の良さに心を奪われたという。時折、セラピーの仕事で利用させてもらううち、「もっと有効に使いたい」という思いが強くなった。
古民家の魅力に引かれるように集まった中心メンバーは小川さん、佐藤さん、佐藤さんの妹のさやかさんら5人。手作業で掃除や改修を始めた。「ここに来ると心が開き、人とつながる感覚がある」とさやかさん。ネットワークが広がり、作業を手伝ったサポーターは17人に上る。

使い方さまざま個性が輝く場に

佐藤さん姉妹の古里は、日本三大七夕祭りの一つ「湘南ひらつか七夕まつり」で有名な神奈川県平塚市だ。星への思いは強かった。また、小川さんは現在、上から見ると星形に見える家に住んでいるという縁も。「一人一人が星のように輝いてほしい」という願いも込めて「ほしのむら」と名付けた。
多様化がいわれるようになったが、まだまだ「同じであること」がいいと考える風潮は強い。「頭で考えてばかりだとつらくなる。心で感じ、心が求めるように動くと楽になる。自分を信じ個性を大切にしてほしい」とさやかさん。
家電、パソコン、スマートフォン…。世の中が便利になった半面、人との交流、助け合う大切さ、自分らしさなど、忘れがちなことも多い。「ほしのむら」では、それらを思い出し、素の自分に戻れて、心が温かくなる。そんな場所であれば|と小川さん、佐藤さんらは願う。
「イチバ」は定期的に開く予定。次回は5月27日午前10時~午後3時。「ほしのむら」のレンタルにも応じる。将来は民泊にも取り組み、多くの人に古き良き時代を体験し、「自分回帰」をしてもらう計画だ。
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