PTA私の思い

近年、小中学校のPTAの在り方や加入などについて注目が高まり、見直しや改革の動きも出ているようです。中信地区の保護者などさまざまな意見を数回に分けて紹介します。

不要、協力したいけど…

私立小での運営「保護者会費」で

★私立小に通わせています。PTAはなく、イベント時の車の誘導などをする「保護者会」があります。学費とは別に保護者会費を毎月集めていて、それで運営しています。
PTAはなくていいと思います。それが原因で人間関係に悩む人が多いと聞きます。本当に子どものためにしてあげたいことがあれば自然と有志が集まるし、そうしたことが好きな人がやればうまくいくと思います。
子どもの卒業時に、有志でアルバム作りや謝恩会をやり、その代表を務めました。親同士のつながりは必要だと思います。(松本市・子ども中1、小2、年中)

「やらされ感」嫌人間関係難しく

★「PTA=やらされている」というイメージが嫌です。人前に出ることが少ない低学年のときは、立候補で役員がすぐ決まります。「いろいろ言われるのが嫌だからやる」と言う人もいて、他の保護者との関係を悪くしないために引き受けている人が多いように感じます。
学校に協力したいとは思いますが、今は無理と思うタイミングでは引き受けません。なので子どもは2人いますが、役員は1度しかやっていません。役員でなくても「手伝える時は何でもやる」というスタンスですが、周りには通じていないようです。
以前役員決めの時に「私が本部役員をやるから、あなたはクラス役員をやりなさいよ!」ときつく言われました。怒るとか、役員を引き受けた人が偉いとかは違うと思います。(大北地域・中2、小5)

「人前」が苦手…裏方ならできる

★PTAに協力したい気持ちはあります。ただ人前で話すのがすごく苦手。これまで大きな役を2回やりましたが、総会で話をする時に緊張のあまり倒れるかと思いました。
正直こんな思いはもうしたくありません。死ぬ思いでやったのに、「一度できたから」と次の役員に推薦されました。役員決めの雰囲気も本当に嫌です。誰も手を挙げず、無言の時間が続くのが耐えられません。役員になって泣きだしたお母さんもいました。すごく気の毒でしたが、私も代われないので申し訳ない気持ちでした。
3人目の子どもを希望していましたが、役員のことを考えて諦めました。人前でも大丈夫な人が大きな役をやってほしい。裏方ならぜひやりたいです。でも経験として下の子が小さい時の役員はとても大変でした。(東筑摩郡・高2、中2)

夜の集まり負担各自のペースで

★役員は未経験です。引き受けない理由は夜の集まりが多過ぎるからです。午後6時開始の会議はおかしい。わが家は夕食の時間です。いろいろ難しいことは承知していますが、会議のために子どもに夕食を1人で食べさせるのは違う気がします。
学校で活動するボランティアを有志でやっていて、3年ほどリーダーを務めています。できないことは互いに融通し合い、仕事をしながらも続けています。PTAもコロナ禍で集まる機会を制限した時のように、各自のペースや時間などでできるといいと思います。(大北地域・中1、小4)

時代に合わせた変化を-

役員“外れくじ”改革必要と感じ

★子どもが5年生になった今春、初めて役員になりました。正直今は何をしているかも分からない状況です。
役員になるのは“外れくじ”を引くイメージ。少子化のいま、役員は負担ばかり増えて大変です。なので昔のやり方ではなく、良いものは残し、不要なものはなくす改革も必要だと思います。
せっかくいただいた役なので、楽しみながら活動できたらと思っています。一番不安なのは人前で話すこと。苦手なのでびくびくしていますが、克服するチャンスかもと前向きに捉えています。(木曽郡・小5、小1)

5年連続役員に恩返しのつもり

★5年連続役員をしています。PTAに対してネガティブなイメージを持つ人が多いですが、私は役員をやることで友達ができてとても良かったです。引っ越して来て、知り合いがいない中で学校生活が始まったので、先生や他の保護者と仲良くなれたことはありがたかったです。
役員は大変に感じますが、1年間ずっと何かあるわけではないです。学校に行くことで子どもたちの様子を知れるのもいいし、子どもがお世話になっている学校だから協力するのは当たり前。自分もそうやって大きくなったので恩返しだと思っています。(安曇野市・高2、中2)

子どもは不登校「PTA会長」に

★子どもは不登校ですがPTA会長になりました。私がやっていいのか、やる必要があるのか悩み、PTAに関する本を何冊か読みました。そこで初めてPTAは任意団体だと知りました。
本来は、PTAに加入するかしないかを自分で決めるのが先なのに、役員決めだけが先行しています。保護者も入学前から役員の話をしていて、それは変だと分かりました。
本には、ポイント制を導入している学校の事例が紹介されていました。学級会長は3ポイント、副会長は1ポイントが付き、6年生になってポイントが足りていない人が大きな役をやる対象になるそうです。
罰ゲームのように役員をやるのは嫌です。やりたい人がやれる範囲でやる、それが理想だと思います。(安曇野市・小6)

SNSなどを活用男性も参加して

★PTAは、やる気と余裕とそれなりの能力がある人がやった方がうまく回ると思います。特に会長は。やる気があっても人をまとめることが不得手だと混乱を招きます。
役員決めで、くじ引きや押し付け合いによる“やらされ感”があると楽しくやれません。私が学級会長の時に企画した親子レクなどは楽しく、やりがいがありましたが、やりたくない他のクラスの役員に反対されてやりにくかったです。
PTAを続けるなら、役員の負担が減るようSNSやオンラインを活用する、不要な行事は省くといいと思います。あと役員決めには男性の保護者も参加するべきです。(安曇野市・中1)