
松本市内の8小学校の特別支援学級に通う児童約70人が和太鼓に取り組む講座が9日、まつもと市民芸術館(深志3)でスタートした。塩尻市を拠点に活動する「桔梗(ききょう)太鼓」(宮幸生代表)の指導で、10月の「松本市ふれあい教育展」での発表を目指して練習していく。
10月発表に向けて講座スタート
この日は演奏を聞いたり太鼓について学んだりするオリエンテーション。対面で行うのは4年ぶりという。
桔梗太鼓のメンバー3人が迫力ある演奏を披露すると、目を輝かせる子もいれば、驚いて耳を抑える子も。宮代表が「お客さんが見てくれるので中途半端なことはできない。格好良かったと言ってもらえるよう頑張りましょう」と呼びかけると、元気な声が返った。
児童らは10月に披露する「夏祭り」の演奏を聞いた後、「ドデンカカ」など言葉でリズムや音の強弱を覚える口唱歌(くちしょうが)を練習した。太鼓の種類や特徴を教わったり、太鼓の上に置いたペットボトルを飛ばす競争もしたり。メンバーの冗談を交えた説明に「お笑い芸人?」との声も上がった。
今後は2、3校ずつのブロックごとで練習する予定。大きな音が苦手でヘッドホンをしていた子が外すようになったり、声を出すことが苦手だった子があいさつしたりといった成長が見られることもあるという。宮代表は「対面で子どもたちの笑顔が見られたり、本格的な練習ができたりするのが楽しみ。みんなで音と気持ちを合わせる楽しさを感じてほしい」と話した。