【中村小太郎・駆け出し百姓の自然農奮闘記】#54 田植え大成功!

田植えの準備は、昨秋に始まりました。田んぼで稲わらをカッターで粉砕し、秋が深まる前にトラクターで深めに起こします。「この辺りは少し山になっていて雑草が多かったから冬に平たくしよう」「あぜのそばは雑草が強いからギリギリではなくて余裕を保って植えよう」などと、次の年のことを考えながらやります。
そして春を迎えると、一気に、田植えの日のためにそれこそいろんな作業を間に合わせます。種もみの塩水選もこの日のため。温湯消毒もこの日のため。播種して、ハウスで育て、照れば高温を気にし、冷えれば霜におびえるのもこの日のため。順調な育苗にほくそ笑むのもこの日のためです。今年は全て思惑どおりにうまくいきました。
今年も、自然農園なかむらの農作業はお祭り騒ぎです。農業体験の仲間やNPOえんしょくの仲間、8家族総勢約40人参加です。ご近所さんもビックリ。お手伝いいただいたのは、補植作業です。田植え機が失敗して歯抜けになってしまった場所に手植えしていきます。また、浮いてしまった苗をギュッと押して手直しして歩きます。小さなお子さんも頑張ってくれました。
50人分のけんちん汁も、80個のおむすびも、鶏のから揚げやおだしを利かせた卵焼きも、あっという間に無くなりました。一緒に働いた後、一緒に食べる食事のなんとおいしいことか!これも、なにかのご縁があって「いっしょが楽しい、食べるコミュニティえんしょく」なんですね。