罪悪感のないスイーツ目指して

独自レシピ考案 オーガニックさくらさん 松本市

「ダイエットは明日から」「自分へのごほうび」などと理由を付け、ついつい手を伸ばしてしまうスイーツだが、食べた後の罪悪感(ギルト)は重い。そんな人のため、グルテンフリー、ギルトフリーなスイーツを考え、作る人がいる。松本市のオーガニックさくらさん(60)だ。
玄米粉やオートミールなど、未精白粉を使ったり、果物自体の甘さを生かしたり。野菜の色素を生かしおしゃれに仕上げる。以前は完璧なスタイルを求めて極端なダイエットに取り組み、結果が出るとその反動で食べてしまう繰り返しだったといい、経験からたどり着いたスイーツだ。
60歳の誕生日の6日、体験をつづった電子書籍を出版。13日には松本市内でワークショップを予定する。コンセプトは「スイーツは主食」というが本当?

ダイエットの反動で過食に

食べてやせるオーガニックダイエットBio(ビオ)eat(エット)認定コーチで、マクロビオティック料理講師の資格を持ち、dayeat(ダイエット)スイーツ研究家を名乗るオーガニックさくらさん(活動名、本名非公表)。彼女のインスタグラムをのぞくと、赤、ピンク、緑|と、色鮮やかでかわいく、映えるスイーツが並ぶ。
オーガニックさくらさんは▽玄米だけ▽くず粉だけ▽午後6時以降は食べない|など、さまざまなダイエットを繰り返した。ジムにも通った。もともとストイックな性格もあり、5日間で4、5キロ落ちることも。「推しに会うために極端なダイエットも頑張った」
反動は大きかった。玄米ばかり食べているから、甘い菓子パンやスナック菓子、チョコレート菓子が食べたくなる。「特に夜。一晩で2キロ太ることも」。太ると今度は断食をする。その繰り返しで過食症になった。「うつになり、死にたいと思ったことも。人に会いたくないとひきこもって、子どもを保育園に送れないこともあった」

食で体調整える考え方取り入れ

名古屋市にある、自然食を取り入れた治療院に入院、食事で体調をよくしていく考え方に触れ、マクロビオティックをしっかり学ぶことに。17年前には講師の資格を取得した。家で料理教室を開いたり、仕事に出たりしていたが、ストレスで過食になることも。マクロビオティックがグルテンフリーではないことも気になった。「砂糖と小麦粉は常習性があるのではないか」。そんな疑問に行き着いたという。
もともとスイーツ作りは大好き。子どもにも手作りおやつを与えていた。「バター、グラニュー糖、小麦粉はお菓子に必須。砂糖を少し控えめにすることで満足していた」とさくらさん。
インスタグラムを始めたことが、砂糖、小麦粉を排除するきっかけとなった。最初はてん菜糖を使っていたが、「極めたい」という思いが出てきた。素材を探し、玄米、オートミールなど粉は未精白粉、甘みは血糖値が上がりにくいアガベの樹液・アガベシロップ、ドライフルーツなどを使うようになった。
オーガニック、グルテンフリー、ギルトフリーでもかわいい、見栄えがいいスイーツを作りたいと、ビーツや紫芋、ブルーベリーなどで色を出す。「甘みも色も自然由来。どんどん悪い物をそぎ落とし、私にとって究極のスイーツが完成した」。過食にも悩まされなくなった。
「安心して幸せな気持ちで食べてほしい」。そんな思いが詰まったレシピは100以上ある。13日は、松本市でワークショップを開く。インスタグラムから。

【メモ】
ワークショップ「ギルトフリースイーツ~お豆腐クリーム&白玉パフェ」13日午前10時~正午。マツモトサトヤマドアーズ(松本市岡田下岡田)。定員6人。大人だけの参加もOK。3500円。エプロン、三角巾、ノート、ペン持参。申し込みはドアーズTEL0263・87・3943
電子書籍「スイーツは主食!!癒されスイーツでココロもカラダもととのう方法」780円。購入はこちらから。問い合わせはマネジャーの伊藤さんTEL090・2328・5812