
17日まで黒部ダムレストハウス 主演俳優の撮影衣類など
完成60周年の黒部ダム(富山県)レストハウスで17日まで、ダム建設工事の中で特に難航した大町トンネル(関電トンネル)掘削の場面を主に描いた映画「黒部の太陽」に関する品の展覧会「秘蔵お宝企画展」が開かれている。主演の三船敏郎さん、石原裕次郎さんが撮影時に着用した衣類など約20点が並ぶ。
二大スターが共演した映画は1968年に公開。建設資材の輸送路となるトンネル掘削時に遭遇した破砕帯との死闘場面は、掘削工事を担当した熊谷組の豊川工場(現テクノス、愛知県豊川市)内に設けたセットで撮影。展示品の多くは、エキストラで参加した市民らによる「豊川『黒部の太陽』の会」の所蔵品だ。
エキストラが三船さんから譲り受けたという革ジャケット、石原さんが使ったヘルメットや笛、出演者のサイン、台本、撮影時のオフショット写真の他、主演2人のインタビューを掲載した熊谷組広報誌などが並ぶ。企画展は60周年記念で、大町市プロモーション委員会の主催。関係者は「建設工事をテーマにした映画からも偉業を感じてもらえたら」。
午前7時半~午後5時。入場無料。8月1~27日は塩の道ちょうじや(大町市)で展示する(要入館料)。ヘルメットの展示はレストハウスのみ。同委員会TEL0261・23・4081(平日のみ)
同ダムでは、10月15日まで観光放水を実施。黒部湖遊覧船「ガルベ」も運航しており、船長の大蔵春美さん(58)は「乗船して、映画にも出てくる『黒部の風』を肌で感じてほしい」と話す。