
花と木の手仕事mu.mei(むめい)の屋号で活動するドライフラワー作家、山田裕香さん(39、松本市)は、念願だった移動販売車での活動を始める。30日、インテリア用品店マテリアル(同市笹賀)で午前10時~午後1時「お披露目イベント」を開き、ドライフラワーと、仕事で世話になった店舗のキャンドル、おやきなどを販売する。
山田さんは10年ほど前、離婚を機に松本市に移住。クラフトに出合い、個性的な数々の作品に魅了された。特に「ドライフラワーは花の第二の人生。自分と重なった」という。
2018年から自分でドライフラワー作品を作り始めた。作品がたまっていき「欲しい人がいたら」とSNSで販売を始めた。20年に「無名」と草花を愛し迷いのない手仕事「無迷」の二つの意味を込め、「mu.mei」の屋号を構えた。
仕事が休みの日にイベントに出店するうちに、委託販売してくれる店やワークショップの場所を貸してくれる店、装飾を任せてくれる店などが増え、活動の幅が広がった。
子どもが巣立った後を思い描くと、「好きなことで輝いていたい」と思った。松本商工会議所の創業スクールで学び本格的に仕事にしようと動き出し、昨年10月に開業届を出した。
「いずれ気ままに旅をするように知らない場所へ行って、花で人とつながりたい」。そんな思いから、売る場所は店舗ではなく移動販売車を選んだ。「楽しいことに貪欲。お店を構えるのではなく自分から行っちゃえ!と思った」と笑う。
移動販売車は9月に仲間と塗装をする予定で、まだまだ外見は変わる。納車を記念して、同じクラフトで仕事をしている人や創業スクールで出会った人、今までたどってきた人との出会いへの感謝の気持ちを込めてイベントを開く。山田さんは「たくさんの人に来てもらいたい」と話す。イベントの詳細は=インスタグラム=から。