筑北の石像題材「弁天さま」の紙芝居寄付

筑北村坂井の主婦若林喜代子さん(71)と、松本市大手2の絵本作家上原ゆう子さん(70)は18日、2人で作ったオリジナル紙芝居「弁天さま」を、松本市社会福祉協議会に寄付した。

物語は、同村坂井の「草湯」と「湯戸」地区の里山にある弁財天の石像をモチーフにした創作。修行僧を助けた村人たちが、湧き水の出る場所に石像を建てるまでの心温まる内容で、若林さんが文を、上原さんが絵を担当した。
石像の下からは実際に湧き水の音が聞こえるといい、「この地に嫁いだ40年ほど前に初めて見て感動し、いつか形にしたいと思っていた」と若林さん。いとこにあたる上原さんが絵を引き受け、2年がかりで制作し今年3月に完成。4月には2地区(約20戸)で初披露し、大きな拍手が送られたという。
若林さんは「子どもにもお年寄りにも、のどかでつつましい暮らしを身近に感じてもらえたら」。上原さんは「湧き水を大切にする松本市の人たちにも、共感してもらえると思う」と話している。
紙芝居は40部作り、今回の寄付は上原さんが同社協の情報誌の漫画を担当している縁で実現した。これまでに筑北村図書館や松本市中央図書館などにも贈った。