ナポリピッツァ専門店・青柳さん 認定職人試験に合格

ナポリピッツァ専門店「ピッツェリア・アルト・パラッツォ」(松本市高宮北)オーナーシェフの青柳心平さん(41)が、ナポリピッツァ職人協会(本部イタリア・ナポリ)の認定職人試験に合格した。同協会日本支部によると、今年は全国で11人が合格し、県内の認定職人の登録者は、青柳さんを含む4人(7月現在)という。
試験は4年ぶりで、欧州連合(EU)の伝統的な原料や製法に基づく製品であることを保証する制度「伝統的特産品保証」(STG、英語略はTSG)の規定に基づき実施。知識を審査する仮試験を経て、本試験は6月に東京都内であった。
ナポリピッツァは、薪(まき)窯で焼き上げるのが大きな特徴。本試験は会場に用意された薪窯で、マルゲリータを焼いた。身だしなみや所作も採点の対象だ。
日本の審査員約10人と、オンラインでイタリア本部の協会役員が見守る中、生地を延ばす所作から、窯に入れて焼き上げるまでを評価された。「緊張したが、作り始めると楽しくなり、リラックスしてできた」と青柳さん。コロナ禍を経て取得した念願の資格に喜びつつも、「やっとスタート地点に立てた」と気を引き締める。
同店は5種類のイタリア産小麦と、5種類をブレンドした塩で生地を作る。イタリア産の素材にこだわり、化学調味料は使わない。子ども連れやお年寄りも、気軽に利用できる店を目指している。
青柳さんは「試験を通し、薪窯の火力コントロールを理解してこそ、一人前の職人だと感じた。おいしいピッツァを作り続けられるよう精進したい」と話す。
休みなどの情報は同店のインスタグラムかTEL0263・55・7983