まつもと市民芸術館「台本づくり講座」受講生の物語を朗読劇に 8月6日

まつもと市民芸術館(松本市深志3)で8月6日、朗読劇「松本もろもろ」が上演される。市民を対象とした「台本づくり講座」受講生が書いた物語を、劇作家が脚色したオムニバス作品で、同市出身の俳優秋本奈緒美さんらが朗読する。
同講座は50歳以上を対象に5月から4回開き、10人が参加した。同館初の試みで、京都を拠点に活動する劇団MONO代表で劇作家・演出家の土田英生さん(56、京都市)を講師に招き、受講生が自身の体験を基に台本を書いた。
土田さんはこの企画について「シニアだからこそ書けることがある」とし、「自分の気持ちが動いた瞬間」を人にどう受け入れてもらうかを考え、説明的にならないように書く大切さなどを指導。
参加者は、松本市街地周遊バス「タウンスニーカー」での出来事や配偶者の死別を乗り越えての再婚など、松本を舞台にした物語を執筆。それを土田さんが脚色してオムニバス作品に仕上げた。4人が朗読する。
参加した窪田きよ子さん(64、松本市双葉)は「還暦を過ぎ、新しいことに挑戦してみたかった。演劇の見方が変わりそう」、岩垂講さん(54、村井町南)は「台本を通して自分の経験や気持ちを伝えてみたかった。作品を見る受け身の立場から自分で発信できるのが楽しかった」と振り返る。
土田さんは「『松本に人が暮らし、生きているんだ』と感じることを楽しんでもらえれば」と話す。
午後2時開演。整理番号付き自由席。一般2千円、25歳以下千円。同館チケットセンターTEL0263・33・2200(午前10時~午後6時)