安曇野の版画家・小平彩見さん個展 空間美術も楽しんで

安曇野市堀金烏川の版画家・小平彩見(さいみ)さん(50)は8月22日まで、松本市の中町通りにある手工芸品のセレクトショップ「手仕事商會(かい)すぐり」(中央3)2階ギャラリーで個展「猫と窓と鳥と」を開いている。木版画16点のほか、モビールや壁に貼った猫の切り絵などで構成したインスタレーション(空間美術)作品もある。
インスタレーションは2階に上がる階段を使って表現。中間の壁には、展覧会名と同じタイトルの2色刷り板目木版の作品がある。その周りに、白いキャンバスに青い油絵の具で猫を描いた作品や切り絵を配し、頭上には青い鳥のモビールをつるした。2階からのライトで影もでき、楽しい空間を演出している。
小平さんは、本年度から松商学園高校(松本市)で美術の非常勤講師を務めている。「生徒たちから刺激をもらい、私自身もシルクスクリーンなどいろいろなことに挑戦するようになった。インスタレーションもその一つ」
ギャラリーには、小説家・佐藤多佳子さんの物語「タマネギねこ」の挿絵として描いたモノクロ版画5点、平和を意識した多色刷りの「白い鳥」、たくさんの窓がある「灯(あかり)の家」などが並ぶ。「最近わが家で猫を飼い始めたら、窓の外の鳥に反応する姿が面白くて、今回のテーマを思いついた」と笑顔を見せる。
午前11時~午後5時。すぐりTEL0263・33・7736