新商品で頑張る洋菓子の「ミノン」

昨年創業50周年を迎えたミノン商事(降旗賢一社長・松本市寿北7)。菓子工房「ル・プラティーヌミノン」を塩尻、松本市で3店舗運営する。今年2月、同業店のオープンなどにより、売り上げがダウン、廃業も考えたというが、心機一転。こだわりの生クリームを武器に、新商品を発売するなど頑張っている。
新商品は、米粉のプチシュー(150円)、ミニケーキ(200~300円)。プチシューは、グルテンフリーへの関心の高まりから小麦粉ではなく米粉を使用。生クリームの他、生クリームとカスタードクリームが2層のもの、両クリームを混ぜた3種がある。
ミニケーキは、「1個が大き過ぎる」「種類をたくさん食べたい」という声を反映。ガトーショコラ(200円)、フルーツタルト(300円)など5種を用意する。
洋菓ミノンは1972(昭和47)年創業。最大時は県内に約40店舗を展開し、売り上げは10億円以上あったが、過大投資やメインバンクの経営破綻などで業務を縮小し、20年ほど前に10店舗に。降旗現社長(53)になった18年前に4店舗体制でスタート、7、8年前に現在の3店舗になった。
今年2月、塩尻店近くに洋菓子店ができたこともあり、売り上げが2~3割減に。パティシエで製造一筋だった降旗社長は、業務継続に不安を感じ、いとこの堀内寛吾さん(57、安曇野市豊科南穂高)に相談した。銀行に20年間勤めた経験を生かし、保険会社に勤めつつライフワークとして無料経営コンサルタントをしている。
相談の結果、赤字が続いていたが債務超過ではないため頑張ることに。新商品開発などで巻き返しを図る。今後は、ネット注文や焼き菓子のOEM(相手先ブランドによる生産)などを行う計画。創業当時のレシピ復活も考える。降旗社長は「地元の素材、安心安全な物を使い、おいしいスイーツを提供したい」と話す。ミノン商事TEL0263・57・3358