「煤染め」など作品展

安曇野市穂高有明のギャラリーぬく森は29日まで、駒ケ根市の染色家、江本眞弓さん(64)の作品展を開いている。今一番多く手がけているという「煤(すす)染め」をはじめ、「柿渋染め」「藍染め」などの布や、自身がデザインし、縫製したブラウス、チュニック、パンツなど約60点が並ぶ。
「煤染め」は松のすすを使った昔ながらの染め方だが、現代は、すすに植物性の固着剤を混ぜたものが販売されているという。江本さんは、これを使って染めるほか、赤みのある顔料「ベンガラ」を混ぜたり、柿渋染めをした布に重ね染めをしたりと工夫する。
染める段階では服のデザインは考えず、その時の感情で、手法や模様を選ぶという。すす剤で黒い丸や細い線を自在に描いた墨絵のような作品もある。
服のデザインは「なるべくシンプルに」を心がける。毎日、午後は染め仕事に携わり、夜は縫い物という生活で、「今回の展示ではパンツを楽しみながら縫った。自分で履いて履きやすいものを作った」と言う。
午前10時~午後5時。木曜定休。ぬく森TEL0263・84・4133