松本市で「六九自然派マルシェ」 無農薬野菜などの対面販売再開 毎週金曜午前

松本市の六九商店街で、安曇野の無農薬野菜などを販売する「六九自然派マルシェ」が始まった。マルシェは毎週金曜午前10時~正午、大型車専門の松本城大手門駐車場南側にある小さな広場で開く。恒例だった野菜などの対面の販売会が、1年半ぶりに再開した。
販売会は約30年前、六九商店街からスーパーがなくなったため、遠くまで買い物に行けない地域住民のために、商店でつくる六九商和会が企画。安曇野の農家らが販売に訪れた。当時、農家による対面販売は珍しかったという。農家の高齢化やコロナ禍などから休止状態になっていた。
再開に向け、六九商和会会長の伊藤慶さん(54)が販売の担い手を探したところ、池田町の「森の土・あづみ野ファーム」代表の清水弘生さんと偶然出会い、意気投合した。伊藤さんは「ここで野菜を売る光景を絶やしたくなかった。人々の日常の中にある商店街であり続けたい」と話す。
清水さんが援農メンバーと共に無農薬、無肥料で栽培する野菜や米をはじめ、平飼いの鶏の卵、加工品、有機栽培茶などを販売する。「地域の方と直接会話をして販売できるのが魅力」と清水さん。今後は雑貨やコーヒーなどの出店者も参加する予定。