「学都・松本」で学ぶ留学生2人に聞く 何を学び、どんな体験を?

大学や専門学校が多い「学都・松本」では、世界各国から来た留学生たちが学んでいる。彼らは松本で何を学び、どんな体験をしているのか。10、20代の2人に聞いた。

「声優になりたい」夢への一歩
ショネク・カロリーナさん(23、ポーランド出身)

ワルシャワ大東洋学部日本語学科3年生で、昨年9月から1年間、交換留学生として信州大松本キャンパス(旭)で学んだ。日本の伝統的な建物が好きで、松本城によく散歩に行く。浴衣を着て松本ぼんぼんに参加したり、花火大会の屋台でりんごあめを買ったり、神社や寺を巡って御朱印を集めたりと、松本暮らしを満喫した。
幼い頃からアニメのせりふを覚え、姉と「ごっこ」をしていた。日本に興味を持ったのは12歳の時。初めて見た日本のアニメのキャラクターに引かれ、6年間独学で日本語を学習し、大学でさらに専門的に学んだ。
大学に進む頃には「日本で声優になろう」と本気で考え始めた。昨年10月、東京の専門学校のオープンキャンパスに参加。アフレコ体験やプロの声優と話す機会もあり、「絶対に夢をかなえる」と決意した。
今月下旬に帰国し、声優について書いた卒業論文を12月に発表。大学を卒業したら、再び来日するつもりだ。「私の声で誰かを感動させたり、幸せにしたりしたい」。アニメ作品のエンドロールに、自分の名前が載る日を思い描いている。

積極的に交流日本で就職が夢
リーラ・グルークリットさん(19、タイ出身)

昨年10月に松本へ。丸の内ビジネス専門学校(城西1)の国際関係学科日本語コースで2年間学ぶ。「名探偵コナン」や「ドラえもん」などのアニメや映画を見て日本に興味が湧き、言葉や文化を知りたいと、高校卒業後に留学した。「将来は日本で働きたい」と意気込む。
学校では、10カ国ほどいる留学生と日本語でコミュニケーションし、「いろいろな国の友達の、それぞれの母国の習慣や文化なども学べ、刺激になる」。日本人の学生との会話でも、言葉がうまくなる。年2回ある日本語能力試験の、より高いレベルの合格を目指している。
日本の歴史が好きで、松本城や博物館、寺などを訪れ、刀や仏像などを見て回る。絵が得意で芸術にも関心があり、「市美術館で草間彌生さんの作品を見て感動した」。
他にもダンスや歌、ギターなど趣味は多彩。友達とカラオケに行き、「XJAPAN」など日本のロックバンドの曲を熱唱したり、小売店で接客のアルバイトをしたりするのも、言葉の上達につながっている。寒いのは苦手だが、「この冬はスキーに挑戦してみたい」と笑う。