
松本市を拠点に活動する劇団「ノンブランドプロジェクト」は9月16、17日、第14回公演「縁は奇のもの知レヌもの」を上土劇場(大手4)で上演する。14年ぶりの自主公演は、家族代行業のエージェント養成所を舞台にしたオリジナル作品だ。
とある家族代行業者のエージェント(代行人)候補としてスカウトされた男性が、一人前の代行人になるべく、養成所でさまざまな家族模様を疑似体験していく物語。同劇団の吉川直美さん(54、安曇野市豊科)が書き上げた。
同劇団は1998年、市内の劇団で活動していた女性3人が旗揚げ。客演を迎えながら、役者の表現に力点を置いたシンプルかつ骨太の舞台をつくってきた。
団員の子育てや介護などで2009年の公演以降、活動を休止。5年ほど前、吉川さんが劇団の相方、なんこんさん(53、笹部)を誘い、活動再開を模索したがコロナ禍で断念。今年に入り、再始動に踏み切った。
再開に当たり吉川さんは、盟友でもある劇団「音光舞(ねこまい)」(同市)の浜崎ひでのりさんと、初共演の神田健太さんを誘い、3月から稽古を重ねてきた。半年を費やしたからこそ生まれる、役者同士の空気感や緩急のある演出で、見る者を引き込む舞台になりそうだ。
吉川さんは「初心者も見やすい、堅苦しくない舞台だけれど、見終わった後、何か心に残るものがあるかも」と話す。
16日午後3、7時、17日午後2時。前売り1500円、当日1800円、小学生以下800円。吉川さんTEL090・4819・1029