北ア山麓のワインを 安曇野市で「マルシェ」初開催

ワイナリーが増え、コンクールでは県産ワインや県内で栽培したブドウを使ったワインが入賞するなど、ワイン王国を築きつつある長野県。北アルプス山麓のワインをさらにPRしようと11月4日、安曇野市で初の「信州安曇野ワインマルシェ」が開かれる。
北ア山麓が、千曲川ワインバレーなどに比べ注目されていないという思いもあり、味を知ってもらおうと、ワイナリーや飲食店らが立ち上がった。
今月24日まで、会場設営費などを賄おうと、クラウドファンディングを実施中。「小規模ワイナリーならではの個性豊かなワインが登場する。ぜひ協力を」と呼びかける。

個性あふれる味広めたい

「ワインで北アルプス山麓を盛り上げよう!」を合言葉にした「信州安曇野ワインマルシェ」(実行委員会主催)は、11月4日午前10時~午後4時、安曇野市穂高の碌山公園で開く。
うさうさのプチファーム(大町市)、ぼーのふぁーむ明科(安曇野市)、ル・ミリュウ(同)、ドメーヌ・ヒロキ(池田町)、大池ワイナリー(山形村)、ガクファーム&ワイナリー(松本市)、ベリービーズワイナリー(塩尻市)など15のワイナリーの赤、白、スパークリングなど50種ほどが並ぶ予定だ。キッチンカーも登場する。
実行委員会の中心となるのは7年前、ワインブドウ生産者を中心にワイナリー、ワイン産業関係者らが立ち上げた「北アルプスワインぶどう研究会」メンバー有志。同会は市町村の枠を超え、北アルプス地域にワイン文化を根付かせる活動を続けてきた。
だが、「おいしいワインが造られているのに知られていない。このままでは『北アルプス山麓ワイン』が他の産地に置いていかれる」と危惧。「飲んでもらう機会をつくり、おいしさを知ってもらおう」と、信州安曇野ワインマルシェを開くことにした。

資金不足悩みCFで協力を

開催を決めたものの、お金がない、運営のノウハウがない─など、無い無い尽くし。「自分たちが丹精したワインのおいしさを知ってもらいたい。地域の未来のためにも、ぜひ開きたい」。そんな思いで頑張ってきた。会場設営費などの資金は、クラウドファンディング(CF信州)で集めることになり、目標額は163万円。18日現在、達成度21%の35万4千円と苦戦している。
生産者、造り手の思いが凝縮したワインは個性にあふれ、それぞれが魅力的だ。実行委はマルシェを毎年続けていく姿勢で、ゆくゆくは安曇野の観光資源の一つに育てたい考えだ。うさうさのプチファーム代表で、北アルプスワインぶどう研究会の中村智恵美会長(64、大町市大町)は「北アルプス山麓の爽やかな風で育ったブドウで仕込んだワイン。多くのワイナリーが集まるマルシェで、ぜひ味わってみて」と話している。
チケットは22日発売。16枚つづりで前売り3300円。パスマーケットで扱う。問い合わせは中村さんTEL090・2240・7060

【CF信州でのクラウドファンディング】
3000~6万5000円の範囲で8コースを設定。「信州あづみ野おフロのハーブセット」(3000円)、北アルプスワインぶどう研究会会員が栽培したブドウを使った「特別醸造信州安曇野ワインマルシェワイン2本」(1万1000円)、「オーベルジュラヴィトランキーユ宿泊お土産ワイン付き」(6万5000円)などの返礼品がある。支援はこちらから。