
10代から23歳までのLGBT(可能性のある人を含む)が集まれる場所づくりをしている一般社団法人「にじーず」が8、9日、松本市内でイベントを開く。孤独を感じる若者と、多様な性の子どもを支える立場の人たちが対象だ。
8日は、当事者のみを対象に「居場所」を開く。市中央公民館(Mウイング、中央1)で午後1~5時、思い思いに話をしたり、ゲームをしたりして過ごす。
LGBTの若者は「誰にも言えない、分かってもらえない」など、孤独や孤立を感じる人が多い。過去の「居場所」参加者は、「自分だけじゃないと安心した」「この場所では自分でいられる」「困ったときの対処法が分かった」などの感想を寄せた。
にじーず代表の遠藤まめたさん(36、横浜市)は、「国の自殺対策ガイドラインでも、性的少数者の若者はハイリスク層とされている。安心できる場所をつくり、孤立や孤独、相談できない悩みを少しでも減らすことが、命を守ることにつながる」と話す。
9日は、市勤労者福祉センター(中央4)で午後2~4時。「学校で何が困るの?~多様な性を持つ子どもに大人ができること~」を開く。支援者向けの内容で、誰でも参加できる。身近にいる子どもたちが自分らしく過ごせる環境について、一緒に考える。
にじーずスタッフのパネルディスカッションや、ジェンダーレス制服の展示があるほか、安曇野市在住でXジェンダーのゆずまさん(27)が自身の経験を話す。
「自分が10代の時から10年たっているが、変わらない現状を感じる。誰でもできることがあるから、多くの人に参加してもらい、一緒に考えてほしい」とゆずまさん。
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