
松本市大手2の民家の玄関前で、鉢植えのソテツが花を咲かせている。ベージュのフェルトのような質感で、直径30センチほどのキャベツのような形。訪れる人が「これが花?」と珍しがっている。
医師の勝山努さんの妻、文子さん(78)が、妹から50年ほど前にもらった。冬はサンルームや玄関先に置いて大切に育ててきた。最初は小さな苗だったが、今は1メートルほどの高さに成長。花が咲いたのは初めてという。「実がなるか楽しみ」と見守っている。
訪れた近所の青木利光さん(71)は「ソテツの花を見るのは初めて」=写真=と見入っていた。
ソテツは九州や沖縄など温暖な地域に自生し、イチョウなどと同じ裸子植物に分類される。古くから地球上に生き続け、「生きた化石」とも呼ばれるという。