【ガンズリポート】マッチレビュー 17節・6月16日山雅4-0沼津

地元出身・樋口再起動

松本山雅FCのDF樋口大輝が1得点1アシストと活躍した。22歳のサイドバック(SB)は前の試合で先発に復帰。開幕時の左から右にポジションを替え、2試合連続で4-0の快勝に貢献した。

両サイドこなす器用さ武器にさらなる高みへ

ゴールは前半9分の先制点だった。左SB山本龍平からのクロスに飛び込んだ。ヘディングは「大学(専大)でけっこう決めていた」と自覚する武器。プロで初めて決めた。
サンアルでの初得点でもあった。塩尻市で生まれ、高校年代は山雅のユースアカデミーで育った。「ここで結果を出さなければいけない立場」と喜んだ。
アシストは後半2分の3点目。決めた浅川隼人は「そろそろ樋口からの形でと、先週話し合った」という。樋口が覚えていた浅川の言葉は「どんどん(クロスを)上げてこい」。注文通りの右クロスを決めてみせたFWは「すごくいいイメージだった。次につながる」と笑顔だった。
大卒1年目ながら左SBで開幕戦から先発した樋口だが、調子を落として11節以降は出番が激減。だが、右SBの馬渡和彰、藤谷壮がコンディション不良で戦列を離れると、「左右ともこなす器用さがある」と下條佳明スポーツダイレクターが評した能力が頼られ、先発に戻った。
クロスは多いが、課題は精度という今季の山雅。樋口はこの日、以前の自分のポジションにいる山本龍平からのクロスを受け手として生かし、クロスの供給源としても結果を出した。
「両サイドできるのは武器になる。努力していきたい」。その成長が、チームをさらに押し上げる。