「縁日横丁」は、歌舞伎関連グッズや飲食、地場産品など23店舗が軒を並べる。ここでしか買えないオリジナル品もあり、観劇チケットがなくても入場できる。初参加の9店から3店(いずれも松本市)を紹介する。
演目ちなんだカクテル BAR ALPHA・こよみ料理鼎
「BAR ALPHA(バー アルファ)」(中央1)と「こよみ料理鼎(かなえ)」(島内)が共同出店し、バーと和食店の特色や地域食材を生かしたノンアルコールカクテルを提供する。
演目「正札附根元草摺」など3作品と「信州・まつもと大歌舞伎」にちなんだ計4種類。「正札─」は松本産のミントとジャスミン茶、桃を合わせ、「信州─」は波田産スイカに塩泡をトッピング。中村屋の定紋を印刷したオリジナルボトルに入れて1本千円で販売する(ボトルは持ち帰れる)。
BAR ALPHAオーナーの竹内久晃さん(39)、こよみ料理鼎女将(おかみ)の小林莉花さんは共に歌舞伎好きで、今回の演目を観劇した。そこから湧いたイメージを基にカクテルを作ったといい、竹内さんは「観劇する人もしない人も気軽に遊びに来てほしい。松本のバー文化も広めるきっかけになれば」。こよみ料理鼎TEL0263・88・5439
心を込めた「わら細工」就労移行支援事業所明日華
就労移行支援事業所「明日華」(浅間温泉3)が販売するのは「わら細工」。利用者が作るミニほうきと、ミニしめ縄のストラップやブローチ、新製品のヒシの実のお守りの計4点を用意する。各800円。
上條政次代表が住む同市四賀地区の遊休農地活用策も兼ね、地元企業が現地で栽培した稲わらを原料に使う。もともとしめ縄作りは手がけていたが、出店に向けかわいらしいものをとアイデアを練り、4月から製作開始。10~60代の利用者約20人が、カラフルな水引も使い、好みの色合わせで作った一点物だ。
ヒシの実は皆で諏訪湖畔で拾い、乾燥させた。先端がとがっていることから、厄よけになるとされる。
上條代表は「生きづらさを持った人が心を込めて作った小物。歌舞伎に来た多くの方に喜んでいただけたら」。同事業所TEL0263・50・4218
和風雑貨や箏演奏体験 琴光堂和楽器店
1880(明治13)年に京都で創業した和楽器専門店「琴光堂和楽器店」(城東1)は、さまざまな和風雑貨を販売する。
ちりめん生地でできたA4サイズの楽譜入れ(1760円)は、書類入れにも便利。箏(こと)の片端を覆う口前(くちまえ)袋にも使われる華やかな金(きん)襴(らん)の生地で作ったペンケース、印伝調のがま口や信玄袋など普段使いできる品が並ぶ。
自身も箏を習っているという東京のイラストレーター・イワモトシューヘーさんのオリジナルキャラクター、「ハリネズミのクリマツ君」と「まつはちゃん」が、和楽器を弾く姿をあしらったクリアファイル(550円)も。
ブースの一角では、誰でも自由に箏を弾ける「ストリート箏」を設置。指に付ける爪の付け方や弾き方の説明書きも用意する。同店5代目で代表取締役の渡辺清弘さん(45)は、「気軽に箏に触れるきっかけになれば」。同店TEL0263
・32・3255