安藤昇格の起爆剤に
松本山雅FCのFW安藤翼が先制点を挙げた。5節の盛岡戦以来、4カ月ぶりの今季2点目。アタッカーとしては物足りない数字だが、SC相模原に在籍した昨季は10得点中8点を8月以降に挙げており、本領発揮はこれからかもしれない。J2昇格に向けて追い込みをかけるチームの起爆剤になれるか。この日の得点は開始早々。右CKの流れからMF菊井悠介のクロスに右足を合わせた。
「コースは見えていた。とにかくふかさない(上に外さない)ことだけを気をつけた」と安藤。前節の北九州戦では絶好機でポストに当てたが、今回はきっちり枠内に送り込んだ。
新加入の今季、全公式戦に出場中で、リーグは19試合に先発。身長170センチながらロングボールに体を張る役割もこなし、「(出身の)駒澤大が蹴るサッカーで、小さくても当たり負けしない体をつくった」という。山雅でも前線で欠かせない選手となった。
ただ、28歳は「試合に出るのはうれしいが、もっと得点、アシストできる。僕のストロングポイントを出したい」。2得点2アシストに納得していない。
出場機会を素直に喜べないのは、時間の短さもある。スタミナは残っているのに、後半序盤で交代を命じられることが多い。「『出ていると仕事をする』という存在感が必要なのかも。だからこそ数字が欲しい」
昨季は24~34節に8得点した。「いつも9、10月が一番調子がいい」といい、「積極的に脚を振って(シュートを打って)いきたい。ミドルも狙う」とシーズン後半の“収穫期”を見据える。