Q 語彙(ごい)力を付けてあげたいのですが、簡単な方法はありますか。(小学3年の母)
最強の学習法毎日の「しりとりタイム」
A みんなが知っている、あまりにも簡単、しかし最強の学習方法です。準備も道具も要りません。移動中の車の中、家事をしながらでもOK。それは…「しりとり」です!
「しりとり」とは、言葉の最後の文字を次の言葉の頭につなげていくこと。「リンゴ→ゴリラ→ラッパ…」というように。そして「ん」が付いたら負け。何人でも、いつでもどこでもできる、簡単だけどたくさんの学びの秘密が隠れている昔からの遊びです。
さらに「しりとり」から発展させてみてください。例えば(1)「あたまとり(ラッパ→ゴリラ→リンゴ)」(2)文章で「ん」の回避をOKにして「メロン」→「メロンは夕張」〇、「イラン」→「イランは西アジア」○(3)分類を絞る。「食べ物縛り(トマト→トウモロコシ→しるこ…」、「地名縛り」「世界の国」「魚」「歴史上の人物」「アニメキャラ」…(4)漢字を多く習うようになったら熟語しりとり「学校↓校庭↓庭園↓遠足…」(5)英語を習うようになったら英語しりとり(English→hot→tomato…)
分からない言葉に出合ったときは大人に聞いて説明してもらったり、辞書で調べたり。これは主体性をもって学ぶために重要な「調べ学習」の基本です。同時に言葉の数は自動的に増えていきます。
大事なのは、言葉を探しながら自分の世界を広げること。だから助っ人として、ネット検索よりもさまざまなジャンルの本(辞書、地図帳、料理本、教科書)を勧めます。食いつくように本の文字を見始めますよ。すると、求めていた言葉の近くの初めて知る言葉が次の興味に広がるかもしれません。集中力、連想力、発想力など、語彙力以外の力を付ける訓練にもなります。実際に紙に書いてつなげてみると、視覚から入って分かりやすいです。
今はスマホのアプリで一人でやることもできますが、子どもに分かりやすく説明する力は親にとっても仕事で使えますから、脳トレだと思ってやってみて!家族全員で「しりとりタイム」を「夕食後に5分だけ」「朝起きたらすぐ」など決めて、今日から毎日やってみませんか?
(小島亜矢子一般社団法人こどものみらい舎代表)