14日に開く山形村の夏祭り「山形じゃんずら」を若い力で盛り上げようと、村内の中学生~23歳の6人でつくるワーキンググループ「じゃんずらプロジェクト(略称・じゃんぷろ)」の活動が熱を帯びている。発足2年目の今年も「幅広い年代の人に楽しんでほしい」と、自分たちも楽しみながら準備している。
感性と発想力 知恵絞って
会場でシールを集め、配られたうちわに貼ると、ガチャガチャ(カプセル玩具販売機)を回してプレゼントがもらえるイベントを企画。7月27日に開いた本年度4回目の会議では、候補の菓子をカプセルに詰めてみたり、中身や数について検討したりした。
参加者がすでにガチャガチャを回した―という目印は、「デコったらかわいい」とすぐにスマホでやり方を検索するなど、若い感性で取り組む。
他にもメンバーの声をきっかけに、祭り当日の午前中から「公民館まつり」を開き、道路にチョークアートができるスペースを設けることに。近年なくなっていた打ち上げ花火に合わせる音楽も復活させることになり、他の団体から曲のリクエストが届いた。
その発想力が周囲に認められ、祭りの実行委員会で「『じゃんぷろ』にもっと予算をつけるべき」と声が上がるほどに。本年度から参加する鉢盛中学2年の上條咲季さん(14)は、コミュニティスクールの会議で声をかけられ興味を持ったといい、「来年は受験なので、今のうちにやっておきたい」という。
発足2年目 経験積み重ね
ワーキンググループは、若者の意見を取り入れて新たな形を模索していた祭りの実行委員らが昨年、祭りに関心を持ち大学のリポートにまとめていた松本大大学院生の大岩音寧さん(23、下大池)らに声をかけて発足した。
昨年は10人が、催しのアイデアを出したり祭りのプレイベントを企画したりした。実行委で廃止が検討されていたうちわについても「絶対に必要」と提言し、昨年もうちわを活用したイベントを実施。景品が足りなくなる好評ぶりだった。
グループ代表の大岩さんは「昨年はゼロからのスタートだったが、今年は経験と実績の土台がある。さらに積み重ねていきたい」と意欲を見せ、「ボランティアでお金にはならないが、経験の積み重ねはメリットになる。他にも活動する人が増えればうれしい」と話す。
40回目の「山形じゃんずら」は、村農業者トレーニングセンターのグラウンドで開催。午後4時ごろに夜店がオープンし、花火大会は8時15分から。村教育委員会TEL0263・98・3155