松本市和田の川崎喜義さんのビニールハウスで、熱帯果樹のライチが食べ頃を迎えている。栽培6年目で初めて実がなったといい、「買うものよりずっと甘い」と喜んでいる。
川崎さんの本業は、トルコギキョウなどを栽培する花き農家。使わなくなったビニールハウスで、さまざまな熱帯果樹を趣味で育てている。
ライチは九州から苗を取り寄せて植えた。これまで花が咲いても実はならなかったが、今年は春にミツバチをハウス内に入れたことで、受粉できたのではないかという。
この時季、1枝に5、6個付いた実が徐々に赤く色づく。皮をむくと乳白色のみずみずしい果肉が現れ、かじると強い甘みが口に広がる。
同じハウスではパッションフルーツやドラゴンフルーツ、パパイアも食べ頃に。バナナやパイナップルなども旺盛に育っている。
以前に仲間とスキューバダイビングをしに沖縄を訪れた際、トロピカルフルーツを食べて「自分も作りたい」と思ったのがきっかけ。冬季は暖房を入れ、枯れないように気をつける。猛暑は栽培に特に影響しないという。
「一銭にもならない。物好きだね。パッションフルーツをジュースにして焼酎を割ると、仲間にも大評判」と笑う。