お城周辺吟行楽しむ 「松本城俳句さんぽ」県内外からも

「蝉(せみ)生まる度に城の城主のよく変はる」
「腕章のプレスウーマンサイダーぶしゅ」
「This castleだけ聞き取れる炎天下」

松本市の国宝松本城と周辺を巡って俳句を作るイベント「松本城俳句さんぽ」は8月4日、県内外の約20人が参加して開いた。講師の俳句作家で、一般社団法人「天使の涎(よだれ)」代表理事の北大路翼さん(東京都)が、俳句の魅力を伝えようと全国行脚する「諸国漫吟シリーズ」の第1弾。
市立博物館に集まった参加者に、北大路さんは「暑いが、汗をかきながら体感したことを詠むと、きっちり俳句になる」などと説明。城をテーマにした句や、城を象徴的に表現した句を紹介した。
参加者は筆記用具を手に松本城へと歩き、池のハスの花を見たり、天守に登ったりし、思い付いた句を短冊に書き留めた。武居裕貴さん(31、大町市大町)は「俳句は学校の授業以来で、吟行は初めて。言いたいことを瞬時に五七五でまとめるのは難しいが、楽しかった」。
参加者が1人3句を目標に提出し、北大路さんや実行委員長の中村直人さん(39、同市社)らが特選に選んだのが冒頭の3句。イベントは参加者らの実行委が主催した。