県産リンゴ菓子「アップル&ローゼス」安曇野本店が閉店へ

県産のリンゴを使ったスイーツを扱う菓子店「アップル&ローゼス」の安曇野本店(安曇野市穂高有明)が8月18日、閉店する。安曇野アートヒルズミュージアムの敷地内にあったが、同施設が2020年に閉館。人の流れが変わったことなどからの決断という。
同店を運営する「アップルアンドローゼスカンパニージャパン」社長の呉羽英樹さん(51)がタイ、中国などに赴任した際、現地で見かけたリンゴは全て青森産だった。果樹栽培が盛んな小布施町出身の呉羽さんは「県産リンゴをもっとPRしたい」と同社を設立。15年に「地方から世界に発信したい」と安曇野市に店舗をオープンした。
素材にこだわり、見た目もきれいなリンゴでバラを表現したタルトなどが、雑誌やテレビで紹介され人気店に。英国式のアフタヌーンティーなどが評判になり、県内外から多くの客が訪れた。その後、東京に渋谷店、中国に上海店をオープンさせた。
今後、本社機能を市内のホテルの一角に移し、県内のキッチンで焼き菓子などを製造。インターネットで販売する。渋谷、上海店はそのまま営業する。
現在は県内で店舗を探している状況という。同社取締役で安曇野本店の店長を務める呉羽さんの妻・依里さん(50)は「この場所で営業できて感謝している。これからも信州リンゴを使ったスイーツ、紅茶を提供したい」と話している。
同店で使用した食器なども販売している。飲食は午前11時~午後4時(販売は5時)。TEL0263・31・0655