美須々ケ丘高OGらが中学生対象の演劇ワークショップ

松本市の上土劇場(大手4)で6日、中学生を対象とした演劇ワークショップ(WS)が開かれた。松本美須々ケ丘高校演劇部で活動し、現在は清泉女学院大(長野市)2年生の市川みずきさん(20)らでつくる「演劇振興会」が企画し、13人が参加した。
旭町、筑摩野、明科の各中学校の演劇部や興味のある生徒が参加。同高演劇部が同劇場で披露したコメディー作品「魔女っ子ケイちゃんの箒(ほうき)」(脚本・郷原玲教諭)を、部員10人の指導の下、シーンごとに分かれて挑戦した。
最初は恥ずかしそうにしていた中学生も、声の出し方や役に合わせた表現方法などを練習するうちに慣れ、最後は堂々と演じていた。「もっと学びたい」と参加した旭町中演劇部1年の濱裕翔(ひろと)さん(12)は「別の学校のみんなと一つの作品をつくるのが楽しい。高校生もすごく上手で勉強になった」と満足そうな表情。照明や音響の操作方法なども学んだ。
WSは、同大人間学部で地域や文化について学ぶ市川さんが、部活動の地域移行に着目したのがきっかけ。「演劇部がなくなり、やりたくでもできない中学生の受け皿になる場が必要」との思いを、同高演劇部顧問の郷原教諭に相談し、開催が決まった。
現在も長野市のアマチュア劇団で活動を続ける市川さんは、「みんなが笑顔で演じる姿がうれしかった。これをきっかけに演劇が盛り上がり、中学生も活動できる環境が整うといい」と話した。