朝日村産ビーツ使ったレトルト食品「あさひのボルシチ」完成

朝日村民ら有志が昨年3月から取り組んできた「朝日村ビーツプロジェクト」が、村産ビーツを使ったボルシチのレトルト食品「あさひのボルシチ」を完成させ、8月25日に村中央公民館でお披露目会を開いた。ウクライナの家庭料理に同村らしさをアレンジし、鮮やかな深紅色のスープと肉や野菜の食感を楽しめるこだわりの一品だ。
ウクライナからの避難民を支援しようと、一昨年秋に「ボルシチまつり」を開いたことなどから「村で栽培されているビーツを多くの人に知ってもらい、食べてほしい」と、上條典泰代表(65、古見)らプロジェクトメンバー14人が取り組んできた。
中心になってレシピを作った樋口浩司さん(56、同)は「納得のいく味ができた」と話す。共に試行錯誤を重ねてきたアドバイザーの井上(松本市)の井上博文副社長は「日本で一番おいしいボルシチ」と太鼓判。製造の美勢商事(塩尻市)の相馬安弘事業部長は「メンバーの熱意が強く、目指す方向にぶれがなかった」と振り返った。
一方、昨年同プロジェクトに関わった松本大の有志グループ「ゆにまる」は、ビーツを使った商品開発に独自に取り組み始めた。この日は安曇野市の菓子店などの協力で作った「ダブルチーズケーキ」を紹介。多方面での広がりに、上條代表は「自分たちが気付かない使い道を若い人たちが考え、他の団体を巻き込んでくれている。ビーツを広く知ってもらえる機会にもつながる」と話した。
1箱税込み800円。井上百貨店(松本市深志2)やファミリーマート信州朝日村店(古見)などで販売中。村観光協会℡0263・87・1935