持てる力を引き出す快眠法は―松本マラソンゲスト走者・西谷綾子さん講座から紹介

良質な睡眠は、頭と体の疲れが回復し、脳がクリアになって集中力が高まり、日中のパフォーマンスアップにつながる―。松本マラソン2024(11月10日開催)に向け、「ランニングクリニック」が8月24日、松本市惣社のかりがねサッカー場で開かれた。走るためだけでなく、快適な日常生活を送るうえで、睡眠は大事な要素。講師を務めた同大会のゲストランナーで、タレントの西谷綾子さんの話から、質の良い睡眠方法などを紹介する。

仮眠や食事の時間注意

【質の良い睡眠を妨げないために】
▽寝床に物を持ち込まない。
枕周りなどに物を置いていると、無意識に注意がいってしまい、寝付きが悪くなる。布団やベッドでは食事、仕事、勉強などをしない。物はテーブルなどに置き、「布団は眠る場所」という意識付けをする。
▽夕方以降、眠らない。
帰宅途中の電車の中や帰宅後、ソファなどで眠ってしまうと脳が元気になってしまい、夜の睡眠の質が低下する。昼休憩などに軽く目を閉じる、もしくは20分程度の仮眠が、午後のパフォーマンスを上げ、夜の良質な睡眠につながる。
▽夜は部屋を明るくし過ぎない。
明るい蛍光灯は目がさえてしまい、脳がまだ昼間だと錯覚してしまう。午後6時以降は、できるだけ間接照明や暖色系の照明にする。入浴時は浴室の電気を消し、脱衣所の明かりだけにする工夫も。
▽午後10時以降に食事はしない。
夜遅い食事は、睡眠時も消化活動が行われ、睡眠が妨げられる。また、午後10時以降の食事は、午後3時の食事と比べ、5倍も脂肪が付きやすく、太りやすい。

体は温め脳は冷まそう

【快眠につなげる行動】
▽就寝1時間前までに入浴を終える。

入浴で体の深部体温を上げた後、体温が下がってきた時に心地よい眠気がくる。38~40度の湯に15分ほど入るのがいい。夏場でもできるだけ湯船につかって。
▽足首を温める。
足首が冷えていると深部体温が下がらず、寝付きにくい。筋肉がほとんどない足首は、夏の冷房などで冷えやすく、一度冷えると温まりにくい。レッグウオーマーを着けたり、風呂から出る際、熱めの湯をかけたりするのがお勧め。

【眠る前のリラックス方法】
▽ホットアイマスクなどで目を温める。

外部からの光の刺激を抑え、血管が拡張し、血行が良くなる。
▽深呼吸をする。
深い呼吸は自律神経を整え、緊張をほぐす。呼吸方法は、4秒かけ鼻から吸う↓7秒止める↓8秒かけゆっくりと吐く。
▽脳の温度を下げる。
スマホやテレビなどを見ず、耳より上の頭を冷やす。
ストレッチや気持ちの良い素材に触れることなども効果的。

西谷さんは「快眠法を取り入れ、体の疲れを積極的に取りましょう」とアドバイスした。