稽古する劇団員(7日、松本市筑摩の劇団稽古場)
松本市を拠点に活動する「劇団野らぼう」が、自前のテント劇場を同市あがたの森公園芝生広場に建て、9月20~22日午後7時、初のテント芝居を上演する。これまで投げ銭の野外劇を発表してきたが、6年前の結成当初からテント公演の実現を目指し、準備してきた。念願の舞台の幕が上がる。
テント劇場は約10メートル四方で、収容人数は80人弱。劇団員や劇団をサポートする有志が14日、1日がかりで設営し、15日から、音響や照明など裏方スタッフを交えた場当たり稽古が始まった。
上演作の「新装版内側の時間」は、出演する6人の役者がそれぞれ持ち寄ったシーンを、演出の前田斜めさんが構成したもの。一癖も二癖もある登場人物たちの荒唐無稽、喜怒哀楽に満ちた人生模様の数々が、テントという独特の空間で展開する。
前田さんは、全国各地でテント芝居をする「劇団どぐんご」出身。2017年に松本へ移住してからも、時折、テント芝居を誘致して、その魅力を伝えてきた。
「設備が整った劇場や開放的な野外とはまったく違う演劇体験、空間体験ができる。ぜひ楽しんでほしい」と話す。
前売り一般3千円、学生2500円、中高生2千円、小学生500円。当日は各500円増し。未就学児無料。前田さんTEL080・6425・9861