筑北村聖南中学校の1~3年生17人は、総合的な学習の時間で「村の食」をテーマに村産の鹿肉について学び、加工やメニュー開発に取り組んでいる。
8月30日は、鹿肉の加工に挑戦。ジビエ肉の解体業を営む近藤重さん(51、茅野市)の指導で、前日に村内で捕れた鹿肉を専用のナイフで部位ごとに分けた。
近藤さんは「骨に沿って思い切って」とアドバイス。生徒たちは、ぎこちない手つきながらも丁寧に切り分けた。2年の根石友紀さん(13)は「部位ごとに刃の入れ方が違って難しかったけど、初めての経験ができてよかった」。
9月6日には、みそやマリネなど、さまざまな味付けをした鹿肉を試食し、どんなメニューが合うかを考え、実際に調理した。
「照り焼きにしたらおいしそう」「ももが軟らかい」など意見を出し合い、ハンバーグとギョーザ、カツを試作。臭み消しにシソやシナモンを使うなど工夫しながら作った。
生徒たちは郷土食である鹿肉について学ぶ中で、ジビエ料理に興味を持った。考案したメニューは今後、村内の飲食店と共同でPRしていきたい考えだ。
2年の宮澤侑里さん(14)は「ジビエ独特の臭みや肉の硬さなどを踏まえて考えるのが難しい。今回の反省も生かしながらもっと良い料理を追求したい」と話した。