塩尻市宗賀の果樹園「油屋塩原農園」代表で、果物の花や葉、実などを撮影してアート的に組み合わせた写真にしている塩原真澄さん(50)の作品が、月刊誌「婦人画報」(ハースト婦人画報社刊)に連載されている。海外の写真コンテストでの受賞歴などが出版社の目に留まり、さまざまなの品種の美しさや個性を伝えている。
今年の4月号から1年間、巻末近くの次月号の予告ページに掲載される。毎回旬の果物を選び、10月号はシャインマスカット。房や花、実の断面などが整然と配置され、黒い背景との対比も目を引く。
塩原さんが写真を始めたのは24年前。農園のホームページに果物を載せようとしたのがきっかけだった。思うように撮れず独学し、ボタニカルアートを参考にその雰囲気を写真で表現。作品は英国の王立植物園や東京のギャラリーでも展示された。
今回連載しているのは、これまで撮りためてきた作品。果物の個性が見て分かるように意識したといい、「皆が知っている雑誌。地域の人にも喜んでもらえればうれしい」と塩原さん。
現在は農園の仕事が終わった夜に、創作に取り組む。「果物を育てているからこそ撮れる写真がある。今後は果物を使って人物を表現したり、変わったブドウを育種したりして撮影したい」と話す。
掲載写真を除く作品は、塩原さんのインスタグラムで見ることができる。