星空と地上の風景を一緒に撮影する星景(せいけい)写真家の大西浩次さん(62、長野市)の写真展「山からの宇宙」が11月4日まで、大町市平の大町エネルギー博物館で開かれている。同市を含め県内各地で撮影した44点を展示。山から見上げた星空の多彩な表情を楽しめる。10月12日に大西さんの講演会もある。
8月12日夜から13日明け方にかけて、北アルプス燕岳で撮影した低緯度オーロラや、星空の作品が多数。低緯度オーロラの赤い光と流星の共演、明け方の雲海の上の巨大な雷雲の光など、一瞬を捉えた。また、八方池(白馬村)の上空と水面に映る北斗七星なども趣があり、宇宙とのつながり、地球の空気感を大切にした作品が並ぶ。
鹿島槍ケ岳に沈む金星や星団「すばる」、南天の地平線近くに輝く南半球の星「カノープス」といった、大町市内で捉えた写真も紹介し、「宇宙の神秘を楽しんでもらえたら」と大西さん。
12日の講演会は、午後1時半~3時に同館で開き、タイトルは「『市民科学』はみんなの科学」。天文ファンの活動が科学とつながることなどに触れ、世紀の大彗星(すいせい)になるかと期待が集まる「紫金山・アトラス彗星」の最新情報も紹介する。定員40人。8日までに同館へ電話で申し込む。
写真展の観覧は午前9時~午後4時半。入館料500円、中学生400円、小学生200円(講演会参加者は無料)。水、木曜休館。℡0261・22・7770