松本市寿地区で初開催の「ことぶきおでかけ市」が26日、生蓮寺(寿北3)で開かれる。「地域の人が散歩がてらに気軽に行けるマルシェで、幅広い世代の交流を」と有志が企画。場所を探していた主催者と、地域に開かれ人が集まる場を目指していた寺の、双方の思いが一致した。
同地区在住で「hana cafe doll(ハナカフェドール)」の屋号でドール服の制作・販売のほか、イベント企画も行う遠藤美佳さん(47)が、「コロナ禍で減った、地域の人がつながれる場づくりを」と発案。仲間でキャンドル作家の園原かおりさん(40、寿豊丘)に声をかけ、1年半ほど前から企画を練ってきた。
地区の出張所などに相談するうち、スーパーなどが少ない寿地区では、車を持たない買い物弱者対策も地域課題と知った。そこで、地元の店をはじめ、市内外の幅広い店に声をかけ、商品を充実させるとともに、市街地のマルシェよりも敷居を低くし、高齢者や親子連れなど幅広い世代が買い物を楽しみ、くつろいでもらえるよう配慮。趣旨に賛同した同寺の小笠原信隆住職(48)が、場所の提供を快諾した。
22店が出店。本堂には、こだわりのパンや菓子、蜂蜜などの食品、農産物、雑貨、イラストグッズなどがそろい、うち3店では体験型のワークショップも予定。屋外には山賊焼き、パッタイ(タイの麺料理)などのキッチンカーが出て、休憩スペースでゆっくり食べられる。
菓子をプレゼントするハロウィーン企画のほか、マイバッグ持参やごみ持ち帰りの呼びかけなど、サステナビリティー(環境などの持続可能性)にも配慮する。遠藤さんは「地区の方に来てほしいし、他のエリアの方には寿に来てみてほしい」、小笠原住職は「お寺が交流の場になれば」と期待している。
午前10時~午後3時。詳細、問い合わせはインスタグラム。