
安曇野市の書家・一志水鏡さん(穂高有明)は10月31日~11月4日、安曇野髙橋節郎記念美術館(穂高北穂高)敷地内の主屋(おもや)で書作展を開く。今年は華道・草月流師範会理事の小澤昌恵さん(松本市笹賀)と、師範級の弟子10人が一志さんの書に合わせた作品を展示。両者のコラボは初めてという。
一志さんの書は約40点。詩人・八木重吉作の「ぽくぽくぽく毬(まり)をついていると(後略)」を横書きにしたほか、「風」「光」などの言葉が入る八木の詩8点をしたためた。「草月流を念頭に置いてモダンにした。良い意味での『化学反応』が生じればうれしい」
詩人・吉野弘さんの代表作の一つ「祝婚歌」は、全文をびょうぶに書いた。漢詩の掛け軸や、自作の俳句を書にした作品もある。
コラボのきっかけは1年前。草月流家元の勅使河原茜さん(東京都)が同館で生けたコスモスを見た一志さんは、草月流と一緒の展示を望むようになり、小澤さんと知り合ったことで話が進んだ。
生け花は、一志さんの作品に合わせ、即興で仕上げる計画で、「私たちの腕も上がると思う」と小澤さん。
敷地内の別会場に、一志さんの生徒たちの作品も展示。そちらも草月流とコラボする。
午前10時~午後5時(最終日は3時)。同展のみの入場は無料。