写真通し発掘追体験 宇賀神拓也さん作品展

朝日村の写真家、宇賀神拓也さん(48)は、同村の氏神遺跡で縄文時代の遺物が出土する様子を捉えた写真展「emergence(エマージェンス)」を10月31日~11月5日、同村針尾にある自身のギャラリー「BLUE HOUSE STUDIO(ブルーハウススタジオ)」で開く。「僕なりの強烈な発掘体験を、写真で追体験してほしい」と力を込める。
2020年に約4カ月間、発掘調査が行われた同遺跡へほぼ毎日見学に通ったという宇賀神さん。作業員により遺物が発掘されるのを目の当たりにして強い衝撃を受け、大型フィルムカメラのシャッターを切ったという。地面から姿を現した土器の破片や、縄文時代の深い地層に見える、現代の長芋栽培のために深耕した痕跡など約10点を展示した。
遺物が半分土に埋もれた状態が、まるで「発掘した人が無意識に創作したアート作品のように見えた」といい、きれいに復元された土器からは感じない、遺物に最初に出合った人の感動が伝わってきたという。「発掘は土を通して、縄文人とダイレクトにつながれることだと思う」と宇賀神さん。
午前10時半~午後5時半。入場無料。3日午後3時、同村の土で作品を作る彫刻家濱田卓二さん(安曇野市)とトークショーをする。宇賀神さんTEL080・2252・6061