大正から戦後間もなくまで、多くの人材を輩出した松本市の旧制松本高校。松高生が青春を謳歌(おうか)した松本の街で、ゆかりの店や通りなどを紹介する企画展「松高生と松本のまち」が12月22日まで、旧制高等学校記念館(県3)で開かれている。
全国9番目の高等学校として1919(大正8)年に設立された松高は、全国から学生が集まった。映画館や喫茶店などで松本の街を楽しむ一方、地元の人たちが松高生を温かく受け入れていたことで「松本の地に文化の交流をもたらした」(同館)。
同展では、学芸員の鈴木美恵さんが、現在も営業する塩川(大手4)、おきな堂(中央2)などを取材、松高生との関わりについて話を聞きパネルに活用した。写真50点近くのほか、松高生のアルバム、店のマッチ、メニュー表などを展示し、当時の松高生や街並みと現在の姿を比較できるよう工夫した。
8日に茨城県牛久市から妻と訪れた海老原修さん(73)は、学生時代に信州出身の友人とあがたの森に来て以来とし、「50年ぶりくらいで懐かしい。松本は街全体がきれいになって、外国人が多いのに驚いた」と話した。
午前9時~午後5時(入館は4時半)。入場無料。月曜休館。同館TEL0263・35・6226