一般社団法人松本市アルプス山岳郷は11月7日、同市奈川地区の伝統野菜を使った郷土食体験のモニターツアーを、同地区にある「農家レストラン&カフェOluOlu(オルオル)」で開いた。県内外から9組22人が参加した。
講師は調理師で郷土食を研究する地元の奥原良子さん。参加者は同地区で栽培される赤カブ「保平蕪(ほたいらかぶ)」の甘酢漬けや、そば団子と保平カブ、カボチャなどの野菜をエゴマであえる「えだんご」などを作って味わった。同地区で循環型農業に取り組む「NuuS farm(ヌースファーム)」で保平蕪の収穫作業も体験した。
小松芳江さん(55、塩尻市)は「『えだんご』は初めて食べたが、とてもおいしかった。郷土食やその調理法も知ることができ楽しかった」、小松さんの母・米窪鍛さん(80)は「奈川に初めて来たが、紅葉や自然の豊かさがすてき。また来たい」。
モニターツアーは、奈川に滞在する地区外の人を増やそうと、住民有志が同法人に開催を提案。県の元気づくり支援金を活用して初めて行った。
同法人事業マネジャーの岩田晃宏さん(31)によると、上高地や乗鞍など市内の山岳観光地を訪れる人のリピート率は80%以上と高い。岩田さんは「地域との連携を密にし、魅力を体験できるツアーを増やしたい。奈川のファンが増えてくれたら」と期待していた。