短歌館で島木赤彦と弟子との関わりなどを紹介する収蔵品展

塩尻市広丘原新田の塩尻短歌館は、同市ゆかりの歌人・島木赤彦(1876~1926年)とそのまな弟子といわれた伝田青磁(1890~2003年)との関わりや、地元の医師・百瀬重雄(1890~1983年)と歌人との交流を紹介する収蔵品展を開いている。それぞれの遺族から寄贈された掛け軸や色紙、書簡など約40点を展示している。12月27日まで。
伝田は旧豊田村(現中野市)出身の小学校教師。赤彦が歌作を熱心に教えたことが手紙から分かる。1924(大正13)年、小学校の訓導(教員)が国定教科書を使わないことを理由に退職に追い込まれた「川井訓導事件」で伝田は抗議の辞職をし、赤彦は教育月刊誌上で支援した。
百瀬医師は旧楢川村(現塩尻市)出身。寿村赤木(現松本市寿豊丘)に医院を開き、小中学校の校医を務めたり、生活困窮者を無償で診察したりした。短歌を詠み、展示から若山喜志子や太田水穂・四賀光子夫妻ら歌人と交流があったことが分かる。
午前9時~午後4時半。入館料300円(中学生以下無料)。月曜と祝日の翌日休館。TE0263・L53・7171