松本市の芳川小学校4年生(119人)が11月28、29日、芳川地区で伝統的に作られている「野溝箒(ほうき)」の製作を体験した。スクールファーム支援会(御子柴清市会長)のメンバーに教わりながら、小ぼうきを1人1本ずつ作った。
メンバーが手本を見せ、子どもたちは「細かい作業だな」「網目がきれい」と言いながら真剣な表情で見つめた。重い木づち、なた、小刀など初めて使う道具や、ひもの結び方、力のいる作業に苦戦したが、完成すると笑顔に。
松本樹(みき)さん(10)は「編み込むところが自分でできてうれしかった。家にほうきはないから、使うのが楽しみ」。
児童らは材料となるホウキモロコシの栽培から取り組み、収穫後は学校で毎日、裏返して乾かすなど大切に管理してきた。支援会は子どもたちが作れるよう段取りし、全員分の材料を束ねるなど準備した。
4組担任の木村秀子教諭は「子どもたちに地域の伝統を体験させようと、栽培から製作まですべて支えてくれる支援会の方たちに、本当に感謝している」と話していた。