カバの焼き物など120点 松本の彫刻家・山田実穂さん「ヒポポタムス展」

安曇野市穂高有明のギャラリー&カフェ雨の樹は12月16日まで、松本市里山辺の彫刻家、山田実穂さん(47)の作品展「安曇野のヒポポタムス展」を開いている。ヒポポタムス(またはヒポポタマス、hippopotamus)は英語でカバ。タイトル通り、ほとんどがカバをモチーフにした作品で、約120点が並ぶ。
いずれもテラコッタ(素焼きの焼き物)。グレーに焼き上がる粘土を使った物もある。「かばの丸い丘」は、カバが餌の草を求めて決まったルートを移動することから、気に入ったテリトリーを凝縮させたイメージで作った作品だ。
山田さんはもともとカバが好き。大学で陶芸を専攻する中で、「粘土の造形に合うかも」と作り始めたという。魅力について「体が大きく、いろいろな表情がある。粘土の塊のような存在感が興味深い」と話す。
粘土をくっつけ、ある程度の形ができてから細かい部分を削ったり、たたいたりして成形。土の軟らかさ、素朴さを感じることから、テラコッタにこだわっているという。
山田さんは「他の人があまり表現しない動物のため、他の人の作風に惑わされず、自分なりの表現ができる。カバの造形と優しい土の質感を見てもらえたらうれしい」と話す。
午前11時~午後5時。TEL0263・31・6678